吉永 直子 特定助教非現職
  • 所属期
    第1期(任期:2010年4月~2015年3月末)
    グローバル型
  • 専門
    化学生態学
  • 研究内容
    『鱗翅目幼虫腸内物質FACsから拓く昆虫の窒素栄養代謝制御の研究』

子供時代は芋虫一匹見つけただけで悲鳴を上げる女の子でした。それが今では嬉々としてお持ち帰り・内蔵を切り開いて分析する研究者です。“歩く胃袋”ともいうべき鱗翅目幼虫(芋虫)の腸組織は単なる消化吸収器官ではなく高度な機能を持つことがわかってきました。特に農業害虫種の多くで知られるように、草食性でありながらたった数日で驚くほどの成長を遂げる窒素獲得メカニズムに注目しています。この特殊能力の制御機構を把握することで、農林業害虫の暴食を食い止め効率的な駆除に役立てる技術の開発に繋げたいと考えています。また同時に、幼虫を良質タンパク製造工場と見なし、大豆に替わる新しい家畜飼料原としての利用価値を検討することで、一石二鳥に安定的食糧供給に活かせる技術の開発を目指します。