山田 真太郎 特定助教非現職
  • 所属期
    第14期(任期:2024年4月~)
    グローバル型
  • 専門
    DNAの組換え・修復
  • 研究内容
    発癌に関連する転写制御領域(エンハンサー)の網羅的な同定と、ゲノム修復の破綻によりホルモン刺激依存的に癌遺伝子が過剰発現して細胞が癌化する仕組みの解明を通した発癌プロセスの根本的な理解
  • 受入先部署
    医学研究科
  • 直前所属
    京都大学 生命科学研究科

近年の次世代シーケンス技術の発達により、遺伝子の個別解析だけでなく、全ゲノムの変異解析が可能になりました。全ゲノム解析により新たな発がん機序や治療法の解明が期待されています。しかし、発がんの要因となる変異の同定は容易でありません。なぜなら、発がんのドライバー変異と同時に発がんに無関係なジャンク配列の変異が大量に検出されるためです。本研究では、遺伝子の転写制御に重要な領域(エンハンサー)を解析します。ヒトのゲノムには多くの未知エンハンサーの存在が示唆されています。これまで新規のエンハンサー同定に取り組んできましたが、この結果を踏まえ、エンハンサーに焦点を絞って全ゲノム変異データを解析します。そして、解析からジャンク領域を排除する新手法を開発します。成果は、個人の遺伝情報に基づくがんの個別化医療に貢献します。また、エンハンサーは細胞特異性な遺伝子発現に関わるため、発がんの臓器特異性の解明にも役立ちます。