高野 哲至 特定准教授
  • 所属期
    第15期(任期:2025年4月~)
    グローバル型
  • 専門
    量子計測
  • 研究内容
    導波路に捕獲したツリウム原子を用いた量子計測の革新
  • 受入先部署
    理学研究科
  • 直前所属
    京都大学大学院 理学研究科 物理学・宇宙物理学専攻量子光学講座

私の専門は量子計測で、特に原子時計に関わる研究をしています。時間・周波数は、あらゆる計測量の中で最も正確に計測可能です。イオン時計や光格子時計などの原子時計は、近年18桁の精度に到達し、測地といった実用的応用に向けた可搬化の研究も進んでいます。一方、変化しないはずの原子時計の刻む時間がわずかに変化したとすると、それはまだ誰も知らない物理現象によるものかもしれません。近年、私は、このような標準模型を超えた「新物理」を探索する量子センサーの研究にも取り組んでいます。
本研究は、極低温にレーザ冷却したツリウム(Tm)原子を光導波路近傍に捕獲することを中核とする、新しい量子計測のプラットフォームの構築を目指します。そして、扱える原子数の拡大、連続稼働の実現、電磁場に対する堅牢性という3つの課題に挑戦して、新物理の探索を目指します。