藤井 崇 特定助教非現職

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所属期第4期(任期:2013年4月~2018年3月末)
グローバル型 -
専門古代ギリシア・ローマ史
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研究内容『死を刻む:ギリシア語銘文からみた古代地中海世界の死生学』
「どうして古代史を勉強するのか?」とはよく聞かれる質問ですが、これにまじめで「学問的」な答えを返しながらも、その実、旅行でイタリアの風土の素晴らしさに触れ、「歴史の父」ヘロドトスの自由闊達な筆さばきに魅せられたことが、出発点になっています。白眉プロジェクトでは、ギリシア人の「死」について研究しています。なぜギリシア人の死が重要なのか?一番に興味を引くのはギリシア人の墓碑銘です。墓碑銘からは、死のプロセス、死者への感情、生者の生き様が読み取れます。この重厚な「死の語り」は、一見過剰にみえますが、実はわたしたち自身の「死の語り」を豊かにしてくれる可能性を秘めているように思います。