相馬 拓也 特定准教授非現職
  • 所属期
    第10期(任期:2019年10月~)
    グローバル型
  • 専門
    人文地理学,生態人類学,動物生態学,農学国際協力
  • 研究内容
    中央ユーラシア山岳環境におけるヒトと動物の環境適応戦略の学融合型実証研究
  • 受入先部署
    野生動物研究センター
  • 直前所属
    筑波大学 人文社会系

中央ユーラシアの山岳や草原で暮らす人々のあいだには,人間と動物の関係にまつわるさまざまな「掟」があります。とくに家畜を追う遊牧民の暮らしには,五畜(ヒツジ,ヤギ,ウシ,ウマ,ラクダ)を飼養する膨大な暮らしの知恵に加え,気象災害などに立ち向かう災害対処の伝統知が見いだされます。またかつては大型の猛禽イヌワシを手なずけて狩りを行う騎馬鷹狩猟や,野生動物(アイベックス,アルガリ,ガゼル,アルタイセッケイなど)の狩猟がその生活を支えました。その一方で,頂点捕食者のユキヒョウやオオカミは,遊牧民の家畜を救荒時の食資源として捕食することもあります。牧草地や動物資源を共有する中央ユーラシアの人類と動物が,どのような接触・調和・命のやりとりなどを繰り広げ,過酷な環境に適応してきたのか?わたしの研究では,“いきもの”として生存してきた人類そして動物たちの適応戦略—いわば「底ヂカラ」—を,地理学・生態人類学・動物生態学などの学知融合のフィールドワークにより探求しています。