塩見 晃史 特定准教授
  • 所属期
    第15期(任期:2025年4月~)
    グローバル型
  • 専門
    生物物理学・細胞生物学・遺伝学
  • 研究内容
    セルメカニクスとシングルセルゲノミクスの統合〜細胞老化を中心に〜
  • 受入先部署
    医生物学研究所
  • 直前所属
    理化学研究所

私の専門は生物物理で、特に細胞膜の力学特性の研究をしています。生物を構成する様々な細胞はそれぞれの機能に合った力学特性を有しており、細胞分化や老化、がん化といった生命現象や病理と密接に関わっていることが近年明らかになってきました。しかし、その制御機構や因果関係については未だにブラックボックスが多いのが現状です。そこで私は、1細胞レベルで細胞の力学特性と遺伝子発現を同時かつ網羅的に測定可能な新手法であるELASTomicsを開発しました。

私の白眉プロジェクトの研究では、ELASTomicsを基軸として、加齢における細胞の力学特性変化と遺伝子発現変化を1細胞レベルで統合的に解析し、その因果関係と分子機構を探索します。これにより、さまざまな加齢疾患を引き起こす要因とされる加齢に伴う細胞力学秩序の調節不全の分子メカニズムを解明することで、加齢疾患の病理検査や創薬、アンチエイジングなど医療分野への応用や、ガン化・幹細胞性など様々な生命現象へと展開していこうと考えています。