下田 麻子 特定助教
  • 所属期
    第14期(任期:2024年4月~)
    グローバル型
  • 専門
    細胞外小胞、バイオマテリアル
  • 研究内容
    細胞外小胞表層糖鎖プロファイリング技術を活用した分離精製技術の開発と疾患の診断・治療への応用
  • 受入先部署
    医学研究科
  • 直前所属
    京都大学大学院医学研究科

国際細胞外小胞学会が2011年に、2014年には日本細胞外小胞学会が設立されましたが、私はこの比較的新しい分野である細胞外小胞研究に2013年から携わっています。細胞外小胞とは由来する細胞の情報をコピーし、周囲や遠くの組織へと伝えるメッセンジャーとして知られており、疾患の診断や治療、創薬など多岐にわたる研究が盛んに行われています。一方で、細胞外小胞は大量生産できる市販の医薬品とは異なり、生体由来であるためにサイズや機能が不均一であることから臨床研究レベルでの安全性は明らかになっていません。私は細胞外小胞の不均一性を解明するため、膜上のタンパク質や脂質の表面を覆う糖鎖に着目して研究を行っています。白眉プロジェクトでは細胞外小胞の表面糖鎖を網羅的かつ単粒子レベルで解析し、生体内でどのような役割を担っているのかを明らかにします。さらに、組織修復や免疫調節機能をもつ間葉系幹細胞由来の細胞外小胞を用い、再生医療や免疫分野における応用を目指します。