大木 舞 特定助教
  • 所属期
    第15期(任期:2025年4月~)
    グローバル型
  • 専門
    ヒンドゥー教図像学、インド学
  • 研究内容
    ヒンドゥー教美術における二大神格の融合―ハリハラ神話・図像の形成と発展から探る初期ヒンドゥー教の諸相
  • 受入先部署
    文学研究科
  • 直前所属
    京都大学 文学研究科

インドでは、紀元前に遡るヴェーダの宗教(バラモン教)から多くの要素を受け継ぐ形で、ヴィシュヌやシヴァ、女神等を主要な神格とするヒンドゥー教に対する信仰が活発になり、これらの神々を造形化したヒンドゥー教美術が花開きました。宗教美術というと厳かなイメージがあるかもしれませんが、ヒンドゥーの神々は踊り、躍動感に満ちた姿で魅せてくれます。私の専門はこのような神々の姿などを把握し、その意味を考えるヒンドゥー教図像学で、主に彫刻の調査のためインドでフィールドワークを行いつつ、関連する文献資料を読み解き研究を進めて来ました。本研究では、ヴィシュヌ(ハリ)とシヴァ(ハラ)というヒンドゥー教の二大男性神が融合したハリハラと呼ばれる神格を対象とし、半身がヴィシュヌで半身がシヴァという姿で表現されるというその特異さに着目しながら、ハリハラ神話と図像の形成と発展を追うことで、その背後にある初期ヒンドゥー教の諸相を浮かび上がらせることを目指します。