小石 かつら 特定助教非現職
  • 所属期
    第3期(任期:2012年4月~2017年3月末)
    グローバル型
  • 専門
    音楽学
  • 研究内容
    『「近代的演奏会」の成立と変遷の総合的実証研究』

幼少よりピアノにとりくみ、大学ではピアノ実技を専攻しました。たとえば文学作品なら、「作者→読者」という構図で受容されますが、音楽の場合は、「作曲者→演奏者→聴者」と、「演奏者」が介在することになります。私はこの「演奏者」でした。しかし「演奏」とは何か、「演奏者」という存在は何なのか、を考えるうちに、音楽学研究に足を踏み入れていました。以来、現在まで一貫して「演奏会」について研究しています。フランス革命を経た19世紀初頭、それまで教会や宮廷を主な舞台としていた音楽会は、市民に向けて、演奏会専用のホールで開催されるようになりました。演奏会プログラムの変遷、楽譜の頒布、批評雑誌、広告等を調査し、また、現在では忘れられた作品の自筆譜を検証し、当時の音楽状況を総合的に考察することで、音楽史の再構築をめざしています。