KAMRANZAD Bahareh(カムランザッド バハレ) 特定助教非現職
  • 所属期
    第9期(任期:2018年10月~)
    グローバル型
  • 専門
    自然災害科学
  • 研究内容
    『気候変動が海洋の波力エネルギーおよび沿岸地域の危険な事象に与える影響の評価、ならびに持続可能な発展を実現する上での不確実性の低減』

再生可能エネルギーは、化石燃料がもたらす地球温暖化、気候変動といった悪影響を軽減するための適切な代替手段です。そのうち海洋エネルギーは沿岸地域のエネルギー需要の一部を提供しうる巨大資源であり、中でも波力は、最高度のエネルギー密度を持ちながら、発電所設置による見た目や環境への影響は最小のエネルギー源です。しかしながら、波から得られるエネルギー量は気候変動によって大きく左右されます。風の大きさやパターンが変化することで波候(wave climate)が変化する為です。その為波力は、安定的な電力量確保を期待するのが難しく、その不確実性に起因する投資リスクも一因となり、実地実験から波力発電所設立に至るまでの開発は遅れています。また、波力発電所の設置は、その地域の海況と沿岸の地形に影響を及ぼすとされています。そこで私の研究では、波力エネルギーの安定供給とその効率的利用を確かなものとするために、気候変動が波候に与える影響を評価し、将来の持続可能な発展を計画する際の不確実性を減らすために、沿岸部で起こりうる高波等の危険な事象を明らかにし、気候変動や波力発電所設置が海況や沿岸地形に与える複合的な影響を調査することに焦点を当てます。

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