堀内 香里 特定助教

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所属期第15期(任期:2025年4月~)
グローバル型 -
専門歴史学
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研究内容近世モンゴル遊牧民社会における家族とジェンダー規範
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受入先部署文学研究科
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直前所属日本学術振興会
私は前近代モンゴル遊牧民社会における人々の暮らしに興味を持ってきました。特に18世紀以降は彼ら自身が記した史料も大量に残っており、その生活が垣間見えます。ただし、モンゴル国の公文書館が広く外国人研究者らにも公開されるのは1990年代以降であり、また研究者の数も多くなく、それゆえ豊富な資料がありながらも彼らの生活については殆ど解明されていません。そうしたなか、私はこれまでにモンゴルの遊牧民たちが移動をしながら普段如何に管理されていたのかを、彼らの日常に注目して研究してきました。
しかしながら、こうした管理体制の基本単位は成年男子であったために、そこでは子や女性、老人らの居場所が整合的に説明されないままでした。そこで、白眉プロジェクトでは、当該遊牧民社会の「家族」に注目し、各人にとっての「家族」とは何であり、誰であったのか、またそれぞれが期待された役割や規範は何であったのかを明らかにすることで、前近代における内陸アジア遊牧民の生活や家族について考察したいと思っています。