平島 剛志 特定准教授非現職
  • 所属期
    第11期(任期:2020年10月~)
    グローバル型
  • 専門
    生物物理学,発生生物学,数理生物学
  • 研究内容
    生体内における精子乱流と受精能獲得との接点の探求

細胞が集団で創り出す複雑な「動き」や「力」,それによって作られる「かたち」に魅了されてきました。これまでは,発生生物学,特に臓器のかたち作りに関する研究を進めてきましたが,対象にこだわりはありません。生命機能を支える細胞集団の動きや力,かたちを統合する「生きものらしいシステム」に対する探究心が,研究者としての私を織りなす経糸です。緯糸は実験と数理の融合。細胞や分子活性のダイナミックな計測データに基づく数理モデリング,あるいは数理的な予測に基づく実験検証といった,実験・数理の両アプローチを用いる姿勢にはこだわりがあります。白眉プロジェクトでは,生殖生物学という私にとって未知の領域に足を踏み入れます。マウスを用いた生体イメージング法で発見した「精子乱流」を基軸に,生体内で起こる特徴的な精子集団流れの生成機序を明らかにします。さらに,精子集団の動きや力,場のかたちが,生殖という生命の一大イベントにどのような接点を持つのか,探求を続けます。