樋口 敏広 特定助教非現職
  • 所属期
    第5期(任期:2014年4月~2019年3月末)
    グローバル型
  • 専門
    環境史
  • 研究内容
    『「地球環境問題」の誕生-大気圏内核実験問題と放射性降下物のリスクをめぐる国際政治』

アメリカで環境史という新たな視点を学んで以来、地球環境と国際社会の関係とその変化を歴史的に研究しています。地球規模の環境変動は、空間・時間スケールの巨大さゆえにそれを認識し対処することが非常に困難です。そのため、科学と社会の相互作用により環境変動が可視化されてきた過程を歴史的に追跡することが研究の焦点です。具体的には、大気圏内核実験による世界的な放射能汚染(グローバル・フォールアウト)を地球環境問題の先駆けとして米英ソ各国の原史料を基に探っています。気候変動や種の多様性の喪失といった現代の地球環境問題の理解と解決に資する指針としてグローバル・フォールアウト問題という豊かな歴史的経験を再構築することが究極の目標です。