中村 秀樹 特定准教授
  • 所属期
    第12期(任期:2021年10月~)
    グローバル型
  • 専門
    合成生物学・細胞生物学・生物物理学
  • 研究内容
    タンパク質の動的集合・離散を介した代謝制御機構への多角的アプローチ
  • 受入先部署
    工学研究科 合成・生物化学専攻
  • 直前所属
    京都大学工学研究科 合成・生物化学専攻

非平衡物理学からスタートし、分子生物学・生化学、神経科学、細胞生物学といった分野を渡り歩いた結果、「合成生物学」という分野に流れ着きました。生きた細胞内のタンパク質を外から「操作」する技術を基盤に、生命現象を『“操る”ことで“理解”する』ことを目指しています。

白眉プロジェクトでは、細胞のおもなエネルギー獲得手段であるグルコース(ブドウ糖)代謝に関わるタンパク質群に注目します。特に、酸素を必要としない経路である解糖系の酵素群が、環境に応じてダイナミックに集合・離散する現象に着目し、この振る舞いを「操る」技術を開発します。さらに、この集合・離散がいつ・どこで・どのように起こるかを直接「見る」実験系と、できあがった集合体にはどんな分子が含まれているかを網羅的に「知る」技術の確立を目指します。これら「見る」・「知る」・「操る」多角的アプローチによって、タンパク質のダイナミックな振る舞いが細胞にとって最も重要な代謝経路の機能に果たす役割の解明を目指します。