張 哲維 特定助教非現職
  • 所属期
    第11期(任期:2020年10月~)
    部局連携型
  • 専門
    沿岸水理学,環境流体力学,海岸工学,海岸災害・減災
  • 研究内容
    沿岸プロセスの解明と,自然災害の軽減及び気候変動への適応のための グリーン・グレーインフラの適用に関する総合研究
  • 受入先部署
    防災研究所
  • 直前所属
    京都大学 防災研究所

異常気象や津波による沿岸災害により、過去数十年間で数千の人命と財産が奪われました。気候変動と海面上昇への対応に向けて、世界中の沿岸コミュニティは、自然災害を軽減し、沿岸の回復力を高めるためのより高効率的な戦略を必要としています。

そこで候補となるのが、グレーインフラ(水工構造物)とグリーンインフラです。グレーインフラは、設置が容易で専門知識が十分に得られているため、頻繁に使用されていますが、維持にコストがかかり気候変動への適応性に欠けると言えます。一方、グリーンインフラは、自然の障壁として機能しながら生態系を保護するものですが、実用化のためには研究量が未だ不足しています。沿岸を保護し、その他のコベネフィットを最大限利用可能とするために、グレーとグリーンの両インフラを活用する最善策が提案されていますが、さらなる調査が必要な状況です。

そこで、現在の私の研究では、沿岸の物理過程を研究し、沿岸環境のさまざまな要素が短期間の異常気象や長期的な気候変動の中でどのように絡み合っているかを解明します。そして、波浪と、土砂と、グレーまたはグリーンのインフラ間の動的な相互作用を異なる時間枠で評価する統合アプローチを確立し、波の災害と海岸侵食の削減、および将来の沿岸計画と管理のための気候変動への適応に対するより良いソリューションを提供することを目指しています。

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