別所 裕介 特定准教授非現職
  • 所属期
    第7期(任期:2016年10月~2021年9月)
    グローバル型
  • 専門
    文化人類学
  • 研究内容
    『中印国境地帯における中国の対ネパール開発投資と「仏教の政治」』

これまで20年以上に渡って中国領内のチベット地域へ通い続けてきました。経済的膨張を続ける現代中国は、国内の不満を抑えるためにも、周辺諸国に絶対的な影響力を行使し、内外ともに「強国」としての認知を確立することを悲願としています。日本が中国との間に抱える「歴史認識」や「領土問題」もその一環にありますが、海を挟んだ隣人である私たちの中国理解は往々にして限定されがちです。本研究では、中国‐ネパール国境のチベット人集落に長期滞在し、ヒマラヤ山脈を越えて押し寄せる「中華的なもの」が、現地の人々にどのように受容/拒絶されるのかについてつぶさに観察することで、現代中国をその外縁から捉える包括的な研究視角を構築したいと考えています。