天野 恭子 特定准教授非現職
  • 所属期
    第8期(任期:2017年10月~)
    グローバル型
  • 専門
    古代インド文献学
  • 研究内容
    『古代インド祭式文献の言語および社会的・文化的成立背景の研究』

紀元前900年頃インドで成立した、マイトラーヤニー・サンヒターという文献を研究しています。古代の祭式を扱う内容の特殊性と、冗長さを削ぎ落した文体ゆえに、非常に解釈が困難とされてきました。2009年に前半部分のドイツ語訳を出版しましたが、残る部分を訳して完成させることが課題です。訳している間に、この文献の中の各章が、それぞれ違う言語的特徴を持つことに気づき、各章の成立背景(時代や思想)の違いに着目して、当時の祭式とそれを巡る思想がどのように展開したかを論じたいと思っています。自然言語処理等の分野で開発されてきた文体分析の方法論を取り入れるなど、新しい研究の局面を開きたいと考えています。