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(HK) いきなり大きなテーマですけど、言語の多様性とは何でしょう
(BM) エスペラントからみた言語多様性といえば、共通語をつくって、でもみんな自分の言語は大切にして、平等な立場で相互理解しましょうというものです
(HK) 色々な言語や文化を背景とする人々が平等な立場にあるというのがエスペラントがもっとも強調する理想ですね。そして私にとってエスペラントが心地よいのは、エスペラントの間違いにわりと寛容であるところですね。エスペラント界では誰もが初心者だったし、ずっと平等な立場なので、うまくいくんじゃないですかね
(BM) でも私の経験では、うまくいく時も、ダメな時もありますね。たとえば香港で大会をしたとき、北京からのチームと香港からのチームがいました。いつも口論になりました。「わたしたちは「中国人」なんだから北京語をはなすべきだ」というのです。でも、おかしいですね。香港人は広東語をはなすわけで、北京語は外国語ですよ。エスペラントが共通語であるべきだと習ったはずですよ。なのに彼らは反対しました。エスペランチストなのに。人々の考え方のちがいというものが、表面的な言語のちがいとは別に存在します。共通語は役にはたちますけど、あらゆる問題を解決するというわけではないのです。世界大会や国際青年大会*1でさえ、みんな共通語を話しているはずなのに、みながみな仲良くしているわけではない。もちろんザメンホフが夢想したことは美しいですし、コミュニケーションにおける理想主義のおかげで、エスペランチストは概して友好的ではあるのですけども
(HK) エスペラントはザメンホフの予想をこえて成功したともいえますね
2000 年香港で開催した第 56 回国際青年大会での一コマ(BM)。