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(司) 論文はどのように書かれるのでしょうか。
(岸) 私はイントロを書くのが苦手で、まずは本体の証明を一気に書いてしまったまま何カ月も放っておいてしまうという感じで・・・。 ところで、千田さんはどれくらいの長さの論文を書くわけですか。
(千) ものによりますけど短いと五ページくらいから長くても二十ページくらいですかね。
(岸) 私は三十ページ前後になることもあって。
(千) けっこう書きますね。
(岸) まだ慣れてなくて、丁寧に書くというか、 どこを削っていいのかわからないこともあって・・・
(千) 丁寧な方が読む分にはありがたいですけどね。専門家だと削ってしまっていい部分っていうのが分かっていますが、分野がずれると、まさにそういうところでつまずきますね。
(司) 査読を依頼されたりしたら、自分で書くのとは違った大変さがありそうですね。
(千) はい。一般に証明は細かいパートに分かれているのですが、それでも他の人の書いた証明を理解して追っていくのは大変ですね。
(司) 証明の過程でひとつ間違いが見つかったらそれでもう全体がダメになってしまうのですか。
(岸) 簡単に直せると思ったら、そこまで不利な扱いはせずに修正を依頼します。
(千) 困るのは、証明が必要なはずのところが当たり前みたいに書いてあったりした時で、そこをちゃんと説明してほしいなぁって(笑)
(岸) 一番難しいところを当たり前ですませている論文って結構ありますね。