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水本 感染症のデータ分析で驚いたのは、最近の中国がすごい。中国から出てくるデータ解析は圧倒される物量ですね。論文の質はある程度置いといて、量が圧倒的に多くて、日本とはスピード感も違いすぎる。
司会 基礎研究も中国の勢いがすごい。本当に、レベルも。
堀江 レベルがすごいよね。基礎も完全に。思い切りもすごいし、もちろんピンキリではあるんですけど。
司会 クオリティーの高い論文が、スピード感を持ってアメリカと中国ででている。
古瀬 そもそも、新型コロナがみつかった出発地点がすごくて、2019年12月初頭に、普段と違う肺炎が武漢で流行したとき「これはおかしいからウイルスのゲノムを調べよう」って、普通の町医者が思って調べてみたら見つかった。もし日本でこれが起こったら、半年くらい見つからなかった可能性もあると思うんですよね。その町医者が「何だこれ?」と思って、それを外注に出したらSARSですって言われた。しかも同じ町で全く別々の2人の医師が同時に気付いた。
司会 これおかしいって思えたのもすごいですよね。実行に移したことも。
水本 普段研究していないお医者さんが、そこからウイルスのゲノム検査しようと思わないよね。
堀江 これは立派なことですよ。
水本 日本では検査をできても、ゲノム検査をするという発想に至らないと思う。
古瀬 全然、無理ですよね。