白眉セミナー報告(2012年1月10日/熊谷誠慈)
熊谷担当の白眉セミナーは、熊谷が王立ブータン研究所と共同で立ち上げたブータン仏教研究プロジェクト(BBRP:Bhutanese Buddhism Research Project)の国際シンポジウムを兼ねた形で開催致しました。
午後2時より京都大学本部において、カルマ・ウラ卿(王立ブータン研究所所長)、今枝由郎氏(フランス国立科学研究センター教授)同席のもとBBRPプロジェクト立ち上げの記者会見を取り行いました。会見中には、今枝教授立ち会いのもとカルマ・ウラ卿(ブータン側代表)と熊谷誠慈(日本側代表)両名によりプロジェクト調印式を行いました。

その後、iCeMSに移動して行ったセミナーでは、熊谷が「ブータン仏教研究プロジェクト構想」、カルマ・ウラ卿が「Buddhism,Bhutan,and GNH」、草郷孝好氏(関西大学教授)が「GNHの日本における応用可能性」、池口龍法氏(フリースタイルな僧侶たち代表)が「近年の日本仏教界におけるエートスの変化について」、今枝由郎教授が「ブータン仏教と日本仏教」というタイトルで発表しました。福井県知事の親書を持って来られた福井県庁幹部の方々をはじめとして、100人を超える参加者とともに会場は大いに盛り上がりました。
記者会見・調印式の模様はその日のうちにテレビニュースで放送され、翌日以降、新聞各紙に記事が掲載されたこともあり、次回のブータン講演会に関する問い合わせが現在も続いている状況です。
普段は小難しい仏教哲学の原典を解読・分析するという地道な作業ばかりしていますが、こうした機会に自らの研究分野を広く一般にも知っていただけたことを大変ありがたく思っています。
(くまがい せいじ)