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(石本) 「夢」対談ということで、本当は七夕の日にやりたかったんですけども。
(越川) 七夕?
(石本) 七夕。
(越川) そうか。願い事をするから。
(石本) さっそく夢ということで、昔、例えば七夕の短冊に書いた夢でもいいですし、あるいは子どもの頃の文集で書いた将来なりたい夢だったりとか、そういうのを少しお伺いしたいなと。
(越川) 僕、少なくとも幼稚園のときに、幼稚園便りみたいのに出たやつは鮮明に覚えてて、自分、なりたいと思ってなかったんだけど、多分、こうやって言ったら受けがいいっていうことを意識して、宇宙飛行士って答えてました。なりたいと思ったことは一度もないんですよ。でも、何となくそのときの雰囲気とか、周囲の期待からして。
(林) 賢い子ども(笑)。
(越川) 受けがいいみたいな。本当は虫が好きだったわけだから。でも、虫なんて言ったら、ちょっと、えっ、て感じになるじゃないですか。多分、お母さん方はそんなの嫌いだから、と感じ取ったか何も考えてなかったかわからないけど、そう答えちゃったのは覚えてます。あとで別になりたくないのになと思ったのは覚えてます。
(山吉) すぐ思ったんですか、なりたくないって。
(越川) どれだけ大変かとか、そういうアイデアも別になかったと思うけど。
(林) そんなのはいちいち考えないですよね。
(越川) 子どもですからね。
(石本) 榎戸さんは宇宙飛行士になりたいと思わなかったんですか。
(榎戸) 僕、宇宙飛行士にはあんまりなりたいと思ってなかったみたいですね、当時。宇宙には興味あったみたいですけどね。
(越川) 子どもの頃は何になりたかったですか?
(榎戸) 中学生の前に何になりたかったのかよくわかんないな。地下鉄の運転手さんって多分書いてたと思うけど。あんまり中学生の時に、何をやりたがってたか、よくわかんない。
(林) 何て書いたやろう。もしかしたら、研究者って書いてたかも。
(越川) でも、それは家庭環境は関係あるんですか。
(林) そうですね。一応、父が研究者だから。
(越川) でも、そう言ったら喜ぶとかあるんじゃないですか(笑)。
(林) あったんかな。でも、これ多分、夢ですらなくて、俺はこのまま育っていったらみんな研究者になるんだって思ってたんですよ、ちっちゃい頃は。
(上峯) 当たり前にね。
(山吉) 大人はみんな研究者みたいな。
(上峯) 家業的なね。
(林) そうそう。
(越川) 家業(笑)。
(林) だから、特に深く考えずに、もう中高ってなっていったような気がしますね、どっちかっていうと。でも、あえて夢って言われると……夢、難しいですね。
(山吉) 小学校の文集に、自分の夢はピアノの先生って書いたことを覚えています。それは単純に、そのとき習ってたピアノの先生が美人で憧れていたから(笑)。でも、林さんも仰ったと思うんですけど、身近にいる大人の影響って、すごく受けるんですよね。その後は、洋菓子屋さんの店員さんが可愛くて、洋菓子屋さんとか。単純なもんです。
(上峯) 僕、夢は幼い頃から何かの博士だったんですよ。スポーツ選手とかじゃなくって。
(越川) 博士へのあこがれがあったんですね。
(上峯) 最初は恐竜博士で、田舎で育ったので虫博士の時期もあって。それがいつしか歴史に変わって。
(越川) そっち系だったんですね。
(上峯) 博士系でしたね。賢いわけでも何でもないんです。勉強してるわけでもないんですけど、そういうものにあこがれがあったのかな。
(越川) ご出身どちらでしたっけ。
(上峯) 奈良県の山添村っていう、超田舎です。
(越川) でも、奈良っていう地理的な影響ももしかしたら……
(林) 古墳がありそうな。
(山吉) 信号が無いんでしょう?
(上峯) 信号ないです。
(越川) 信号はないけど、遺跡はある(笑)。それ、影響受けるだろうな、絶対。
(上峯) ほかの土地に住んでる人に比べれば、考古学とか歴史学者っていうのが選択肢に入りやすいのかな。何それ?ってなりにくい。
(越川) みんなが知ってる職業の一つではあるわけですね。
(林) 夢ね。難しいな。
( 榎戸) 夢も変わってくからな、徐々に。