白眉秋合宿(2016年12月9日~10日/鳥澤勇介)

2016年12月9日・10日、第7回目となる白眉合宿が京都修学院関西セミナーハウスにて開催された。第7期の白眉研究者を新たに迎え、交流会を兼ねた勉強会として自己紹介を中心とした発表会を開き、白眉研究者同士の親睦を深めることを主な目的とした。合宿期間中、9日全日と10日午前中に発表会および離籍者講演を催した。各発表では、事前に集めた各自が思う「白眉研究者に聞いてみたい質問」を、発表者にくじを引いてアドリブで答えてもらう質問コーナーを設けることで交流を図った。離籍者講演では、4期の額定其労さん、小林圭さん、5期の村上慧さんが発表、白眉プロジェクトでの仕事に加えて、これまでの歩みやポスト白眉の生活などを紹介する白眉らしい刺激的な発表であった。発表会の休息時間には、曼殊院門跡など関西セミナーハウス近隣の散策を楽しむ研究者も多くいた。初日のセミナー後には交流会を設け、参加者全員でお絵かきゲームを行い、更なる交流を深めた。二つのチームに分かれた対抗戦で、与えられたお題を絵で表現し、そのお題を皆で当てる単純なゲームではあるが、予想以上の盛り上がりを見せた。交流会後も、寝る間を惜しんで更なる議論が交わされ、親睦を深めた。

セミナーには約30名の研究者が参加し、研究紹介に加えて、自分の生い立ちや興味などを踏まえて、研究の取り組み方・熱意を発表する内容であった。多種多様な分野の発表であるものの、どれもその研究に対する情熱の伝わる内容に、分野間の壁を感じさせない発表であった。二日目には、センター長の光山先生より、伝えることの本質に関して、前日のお絵かきゲームを例に、伝える側と答える側の協力の必要性など、身をもって感じることのできる発表であった。また、科学技術振興機構研究開発戦略センターの永野博先生より、「世界の若手研究者支援-白眉プロジェクトは特殊ではない」というタイトルで、若手研究者を支援する世界の取り組みに関する発表があり、今後の白眉プロジェクトを考える上で非常に参考になる内容であった。セミナー後は、ビュッフェスタイルの昼食を囲み、「白眉研究者の目指すもの」をテーマに対話会を開き、白眉プロジェクトに関しての更なる討論を行った。議論には、毎日新聞社記者の榊原雅晴氏も参加、主に離籍者白眉からの意見を元に、今後の白眉に関して、我々はどうあるべきか、白眉として何をしていくべきか、批判的な意見も交えつつも建設的に、非常に熱い討論が交わされた。今回の合宿は、お互いに学び合え、刺激し合え、また多くを考えさせられる会であったと感じており、1泊2日の短期間の中でゲームや討論を通じて、白眉研究者間の絆が深まったと感じている。何よりも皆の白眉に対する熱い思いをひしひし感じる合宿であった。

(とりさわ ゆうすけ)