京大を学界の一拠点に(2015年2月26~27日/額定其労)

“Mongol Law: New Questions and New Approaches”(「モンゴル法―新しい問いとアプローチ」)。2015年2月26~27日に京都大学において開催される予定の、モンゴル法制史に関する世界初と思われる国際研究会議のテーマである。モンゴルの固有法における歴史と現実に関する様々な分野の最新研究成果を一堂に発表して討論するというのが、本イベントの基本構想である。会議には法学や法制史、東洋史、政治学等の諸分野から12名の研究者が、日本、モンゴル、中国(内モンゴル自治区)、ロシア、フランス、スイス、ウクライナ、アメリカから集う予定である。内容は多岐にわたり、時代的にはモンゴル帝国時から現在まで、空間的にはモンゴル高原から東ヨーロッパまでの広い範囲をカバーする。

京都大学は東洋史研究の長い伝統と高いレベルを保持しており、史料や人材、学風等の研究環境の面から見て当該分野における世界屈指の拠点であると言える。今回の会議についてはまず、このような京都大学の伝統と学風を継続し発展するものとして位置づけることが出来るだろう。また、本会議はモンゴル法制史分野における先駆的な試みであるため、開催されること自体が、京都大学が同学界の一拠点になりつつあることを世界に示す重要な意義を持つものでもあろう。なお本イベントの開催にあたり、幸いにも京都大学教育研究振興財団の平成26年度助成事「国際会議開催」のご支援を受けた。同財団及び関係者の皆様に会議の組織者として心より感謝申し上げる。

(えるでんちろ)