シンポジウム「若手研究者たちと考える、君たちの、そして日本の未来」(2011年12月17日/塩尻かおり)
2011年12月17日、日本学術会議若手アカデミー委員会が主催する“科学・技術フェスタin京都2011”が国立京都国際会館で開催されました。この委員会に所属する柳田素子教授と私に加えて、白眉研究者の上野賢哉助教、千田雅隆助教、熊谷誠慈助教が参加協力してくれました。現代社会に欠かせない『生命科学』『先端医療』『情報化社会』『グローバル化』をテーマとして、高校生と大学生、そして若手研究者が4グループにわかれ、各テーマに関する現状や問題点、将来実現したい科学技術などについて自由に議論を繰り広げました。最初は緊張していた参加者たちでしたが、若手研究者が中心となって場を盛り上げることで、最後には、時間を忘れ、席から立ち上がって議論するほど熱く意見を交わすことができました。シンポジウムの終わりには、高校生が各テーマに関する成果をとりまとめて発表してくれたのですが、限られた短い時間の中で問題を認識し、議論し、結果をまとめ、人の前で堂々と発表する高校生の能力の高さに驚かされました。高校時代の自分とは比ぶべくもなく、「今の自分よりできるんちゃうの?」と、彼らをとても頼もしく思いました。シンポ終了後は、若手研究者(25名)で打ち上げを行い、研究の話だけでなく、育児や家庭の話など様々な話題で遅くまで盛り上がりました。

本企画は、若手研究者間の異分野交流だけでなく、若い世代の人たちに研究者を身近に感じてもらい、議論することの楽しさと難しさを共有してもらうことを目標として行いました。これまでにないスタイルで行う初めての試みでしたが、この目標は達成できたと思います。これからも異分野研究者の交流の場の創造や、若い世代の育成を視野に入れて活動していきます。今後ともご協力のほどよろしくお願いします。
(塩尻 かおり・しおじり かおり)