3月15日13時に第15期公募情報を公開いたしました。
4月1日13時より応募者登録サイトへの登録が可能です。
Information on the 15th call for applications was opened at 13:00 on 15 March.
Applicants can register on the registration website from 1 April at 13:00.
『やわらかいマテリアルを用いて情報処理を行う』
近年、シリコンなどでできた柔らかい身体を持つロボットが数多く開発されている。これらのロボットは、その柔らかさのため人体を傷つけないなどの理由から、手術用ロボットやレスキューロボットへの応用が期待され注目を集めている。一方、柔らかい身体を持つロボットは、一般に、そのダイナミクスがもつ非線形性・弾性のため、行動制御が非常に難しいことが知られており、未だ確立した制御理論が存在しない。本発表では、これら柔らかい身体のダイナミクスが実はそれ自体、自身の行動制御を行う計算資源として活用できることを示す。具体的には、reservoir computingの方法に基づいて、身体が生み出すダイナミクスから、制御に必要となる記憶容量を直に抽出し、フィードバック制御を実現する。本発表では、まず身体性ロボティクス並びにreservoir computingの発展を概観する。次に、実際にシリコンでできたロボットアームが計算機として活用できることを示し、外部の制御機を使わずとも、身体自体に制御プログラムが埋め込めることを示す。最後に、これらの結果が神経科学並びに情報科学においてどのような意味を持つのか、その射程について議論する。