第54回白眉セミナー : 『近代的演奏会の成立と変遷:ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏会プログラムを例に』
- 小石 かつら(京都大学白眉センター)
- 2013/01/22 4:00pm
- 白眉センター(iCeMS西館2階 会議室)
- 日本語
要旨
18世紀後半、それまで宮廷や教会のものだった音楽(演奏会)は、演奏会専用のホールで開催され、入場券を買えば誰でも入れるものへと、その形態を変えた。演奏会が市民のものとなっていく過程で、そのスタイルはどのように形づくられていったのだろうか。本発表では、世界最古の市民オーケストラであるドイツのライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団を例に、ライプツィヒ市歴史博物館に所蔵されている当時のプログラムを用いて、1781年11月25日の初めての定期演奏会からの内容の変遷をたどる。実際に演奏を交えながら、「演奏会」という音楽享受の新しいスタイルが確立されていく過程を明らかにする。