第278回白眉セミナー : 細胞の力学特性を制御する分子機構を解き明かす

要旨

細胞の力学特性は、細胞分裂や組織形成、細胞分化、老化、がん化といった多様な生命現象において、重要な表現型であると同時に、それらを制御する因子でもある。しかし、力学特性および遺伝子発現の細胞間不均一性や、それらを同時に測定する技術的困難さから、細胞の力学特性の制御機構には未解明な点が多く残されている。
今回のセミナーでは、これまでの私の研究の中から、ショウジョウバエ細胞における特異な変形能獲得機構と、近年開発した細胞の力学特性と遺伝子発現を同時計測可能な新手法「ELASTomics」を中心に、白眉プロジェクトで実施予定の研究内容にも一部触れながら紹介する。

関連する研究者

塩見 晃史