第153回白眉セミナー : 『再生可能エネルギーを用いたアンモニアの電解合成 ~空気と水と太陽光からパンを作る~』
  • 小川 敬也(エネルギー科学研究科)
  • 2018/09/18 4:30pm
  • 白眉センター(学術研究支援棟1階)
  • 日本語 (スライドは英語)
  • 大学院生を含めた学内の研究者が主な対象の公開セミナー

要旨

かつて、食料生産に必須である窒素源は、埋蔵量が限られたチリ硝石を基にしており、食糧の奪い合いが起こるために世界の総人口は10億人が限界とも言われた。それに対し100年ほど前、ハーバーボッシュ法という大気中の窒素からアンモニアを合成する方法が確立されて以来、アンモニアは人工肥料の窒素源として大量に合成されている。しかし、この手法は大量に一点集中合成しなければ採算がとれず、インフラが整わない国にはアンモニアが行き届かないため、今も肥料不足で食糧を十分に生産できない。この解決のため、空気と水と「太陽光」を基にした小規模でもできる簡便な手法として、私が取り組んでいる「アンモニアの電解合成」についてお話する。
アンモニアは再生可能エネルギーを貯蓄する化学燃料としても注目されており、当日は再生可能エネルギー界隈の話も絡めて話したい。

関連する研究者

小川 敬也