第127回白眉セミナー : 『RNAウイルスの化石から探るウイルスと哺乳動物の相互作用』
- 堀江真行(京都大学白眉センター)
- 2017/04/04 4:30pm
- 白眉センター(学術研究支援棟1階)
- 日本語(大学院生を含めた学内の研究者が主な対象の公開セミナー)
要旨
真核生物のゲノムにはウイルスに由来する塩基配列が多数存在します。 これらの配列は、過去に感染したウイルスのゲノム(断片)が宿主の生殖系列細胞のゲノムへと組み込まれることによって形成されたものであり、 「ウイルスの分子化石」として太古のウイルスの存在とその宿主、さらには遺伝情報を知る貴重な手がかりとなります。 またウイルス由来配列の一部は生物の生理機能に重要な役割を果たすことが知られており、生物とウイルスの共進化について様々な知見を提供してきました。 本セミナーでは、私がこれまでに行ってきた、ボルナウイルスというRNAウイルス、および哺乳動物ゲノムに存在するボルナウイルス由来配列に関する研究について紹介します。
※ 堀江さんの発表前に、花田政範さん(4期)に簡単な留学報告をしていただきます。