第254回白眉セミナー : 活発だった太古の太陽は、生命誕生環境に影響したか?
  • 行方宏介 特定助教(14期・理学研究科)
  • 2024/09/17 4:45pm
  • 学術研究支援棟地下会議室1&2
  • 英語
  • オンサイト

要旨

40億年前の太陽はどうだったのか?若い頃の太陽は活動的で、強力な放射線や粒子放出を通じて、地球の生命誕生環境に深い影響を与えた可能性が指摘されている。しかし、40億年以上前の「太古の太陽」の活動を、太陽系に残された限られた指標だけで再現するのは困難である。本セミナーでは、太陽以外の様々な星を観測する「恒星天文学」を通じて、若い太陽が惑星環境に与えた影響を探るアプローチを概説する。これまでの研究により、若い太陽は非常に大規模なプラズマ放出を頻繁に起こしていたことが明らかになり、それが惑星大気の化学的進化に甚大な影響を与えた可能性が示されている。これらの研究を基に、太陽と地球環境の変遷の歴史を紐解くための今後の計画も紹介する。

関連する研究者

行方 宏介