人々はどのように過去を記憶し、それが現在の政治にいかなる影響を及ぼしているのか?今回の白眉セミナーでは、歴史家の目を通じて、集合的記憶の形成過程及びそれをめぐる言説と論争をどのように分析するかを概要する。これまでに行った研究では、民主化以降の大韓民国における解放・分断・「建国」といった冷戦初期の国家形成期(1945~48年)をめぐる「歴史戦争」を実証的に解明してきた。その研究で明らかになったことを分かりやすく紹介してから、韓国の事例を今後、いかにグローバルな文脈で再照明できるかの仮説を提示し、今後の研究計画についての議論を期待する。