| ENGLISH |
白眉を離れ約1年が過ぎました。私は現在、大阪大学大学院 理学研究科 宇宙地球科学専攻に所属しています。当専攻には、宇宙・地球・惑星で起こる自然現象をターゲットとした様々な研究グループがあり、私の所属する研究室では、磁性体・地震・パターン形成など広い意味での統計物理学の研究を行っています。所属研究室のセミナーの話題は、物性物理をはじめ生物学、固体地球科学や X 線天文学など多岐に渡っています。無知ゆえのおバカな質問を度々させていただいている私ですが、その勇気は、白眉での研究のるつぼに放り込まれた経験に支えられています。私の専門は物性物理学ですが、振り返ってみると、大学進学した当初は地学を志しており当時は地質調査の様なものに興味がありました。約10年が経過した現在、宇宙地球科学専攻への異動ということで、地学バンザイ、フィールドワークの授業に時々飛び入りで参加させてもらっています。気分がリフレッシュされると共に自然現象の面白さ・不思議さに改めて気付かされます。今は完全に個人の趣味レベルですが、こうした体験が将来何かの形で研究に繋がれば良いなと思っています。
こちらに来てからは、フラストレート磁性体と呼ばれる“人間世界のドロドロした三角関係のような状態に陥った磁石”の理論研究に教授の先生と取り組んでいます。白眉時代とは少し異なる研究テーマですが、新しいものに取り組むときはやはり楽しいですね。定期的に行う学生との議論も得るものが多く刺激的で、充実した日々を送っています。
白眉時代には、メンバーと議論だかおしゃべりだか分からないような話をよくしました。気づくと今の自分は、そんな環境の中で自身の研究テーマを練っているような気がし、白眉の水が合っていたのかなと思います。伏木先生、田中先生、堀先生をはじめ、白眉スタッフの方々には、4年半大変お世話になりました。将来、私を白眉で採用して良かったと感じてもらえるよう、今後も精進したいと思います。
学生との対話
(あおやま かずし)