専門領域: 東南アジア史学
研究課題: 『東南アジアにおけるスポーツ・文化・地域形成』
オーストラリア・メルボルン近郊の海辺育ちです。学部・大学院で歴史学を学んだ後、アジア、とりわけラオス、マレーシア、日本で7 年間の研究生活を送りました。歴史学の素養と東南アジアへの関心を結び付けようと、オーストラリア国立大学では博士論文のテーマとして、ラオスにおけるスポーツと体育の文化史、特にそれらがラオスの植民地主義、ナショナリズム、社会主義にどのように寄与したかという点について研究を行いました。白眉プロジェクトでは、こうしたテーマをさらに展開させ、東南アジアにおいてスポーツがどのような形で地域形成を促進してきたか問題提起するつもりです。その具体的な対象は、東南アジア競技会(1959 年に初開催)が歩んできた歴史です。その研究は、スポーツがいかに地元地域に対する期待を高め、地域間の競争意識の位置付けを定め直したかという問題に光を当てるとともに、東南アジアの現代史に広く根差しているナショナリズム、軍国主義、男らしさの表現のような問題、またそれらが地域編成に及ぼした影響について興味深い展望を示してくれるでしょう。