専門領域: 理論物理学
研究課題: 『ゆらぎの大きな情報処理システムにおける非平衡統計力学の構築』
子供の頃に小さな天体望遠鏡を買ってもらい、土星の輪などを見るのが好きでした。高校生の時に相対性理論を勉強し、物理学者になりたいと思いました。現在は物理と情報の関係を研究しています。たとえば熱力学と情報の間に深い関係があることは、19 世紀の大物理学者マクスウェルが、分子を一つずつ観測し制御する「デーモン」の思考実験によって指摘しました。熱力学と分子の情報をつなぐ彼の思考実験は、ナノスケールのデバイスを作製し制御する技術が確立しつつある今日、物理学の重要な問題になってきました。情報処理過程における物理の基本原理を発見し、それをナノデバイス等の設計・制御に応用することを目指して研究しています。