GL:グローバル型(従来型)
TT:部局連携型(卓越研究員型)
専門領域: 進化生物学, 行動生態学, 魚類学
研究課題: 魚類における社会的知性と協力の統合的理解
受入先部局: 理学研究科
直前所属: 総合研究大学院大学 統合進化科学センター
私はこれまで魚類、特にカワスズメ科魚類を対象に、彼らの行動や生活史進化に着目した研究を展開してきました。カワスズメ科魚類は南米・アフリカ・アジアの一部に生息する比較的小型な魚類であり、多様な形態や生態を有する非常に魅力的な分類群です。私はカワスズメ科魚類の中でも、特にアフリカ大陸溝帯上に形成された古代湖であるタンガニイカ湖に住むカワスズメ科魚類の社会を潜水調査で調べています。
白眉プロジェクト在任中は社会脳仮説(= 社会に対する適応として知性が進化したという仮説)の検証を主軸にカワスズメ科魚類のもつ社会知性・協力行動を統合的に理解することを目指します。これまで専門にしてきた行動学的な研究パラダイムに神経科学や分子生物学、比較認知科学的手法を組み合わせ、魚類が潜在的に有する知性や認知能力を様々な角度から覗き見ることで、脊椎動物の社会性や知性進化に新たな洞察を提供します。