以下の14名が白眉研究者として研究活動を行っております。
GL:グローバル型(従来型)
TT:部局連携型(卓越研究員型)
専門領域: ガンダーラ仏教美術史
研究課題: 浄土教美術の起源と展開
受入先部局: 文学研究科
直前所属: 宝塚大学
我国や中国で栄えた浄土教は、大乗仏教の最も著名な流派の一つです。最近の研究によれば、浄土教の思想は、紀元後1世紀頃に、クシャン朝下のパキスタン北西部のガンダーラにおいて出現したことが明らかとなっています。浄土教からは、阿弥陀仏の西方極楽浄土、阿閦仏の東方妙喜世界、弥勒仏の浄土などの仏国土が生まれました。これらの仏国土を表現した美術作品は浄土教美術と呼ばれ、幅広く研究が行われていますが、その起源については、未だ解明されていない大きな問題として、喫緊の研究対象となっています。これまで、私は、ガンダーラの仏教彫刻に見られる小乗部派仏教における来世観とその造形について研究してきました。白眉プロジェクトでは、その研究成果を生かして、ガンダーラの浄土教美術の起源と展開の解明を試みます。特に、ガンダーラの仏教彫刻に見られる生天思想の美術から浄土教美術の変遷に着目した研究を行います。