以下の13名が白眉研究者として研究活動を行っております。
GL:グローバル型(従来型)
TT:部局連携型(卓越研究員型)
専門領域: 哲学
研究課題: 『大戦期科学研究の質的変遷:20世紀史と真理概念の相互影響研究』
私は現代哲学を専門とし、哲学的問題との関連から、科学の歴史を研究しています。「現実」の意味や「真理」の基盤は、歴史を通じて絶えず問い直され、ときに転換してきました。19世紀初頭以来、知識の形式は重要な変容を経験しました。この変容は、私たちの現代的生活、あるいは「グローバル」な生活のありようを決定づける基盤となって、今日に続いています。人間の認識に関する問いがヨーロッパで大きく発展したとき、同時にそこでは政治的・経済産業的な変革の総体が、人々の暮らしの形と基本条件とを変えました。この変化はやがて国境を超えて拡大し、日本に住む私たちにとっても、それは「私たちの歴史」と呼ぶべきものとなったのです。私はこの歴史を、そこに並走しつつ互いに緊密に影響し合いながら進行した過程として、理論、テクノロジー、および人々の諸経験という、3つの道筋において辿りたいと考えています。