専門領域: 仏教学、チベット学、心の哲学
研究課題: 『ゾクチェン哲学から見た心の本性』
フランスで生まれ、パリのフランス国立高等研究実習院(EPHE)で博士号を取得しました。2008年からは、京都大学文学部で仏教学の研究を続ける機会を得ることができました。博士論文ではチベットのプラジュナーラシュミ(1518~1584年)という人物に焦点をあて、チベット仏教のニンマ派の歴史と哲学、そして所謂「無宗派的」運動において彼が果たした主要な役割を初めて明らかにしました。2009年には、パリで開催された第2 回若手チベット研究者国際会議を共同組織し、同会議の会報Revisiting Tibetan Philosophy and Religion (2011) を共同編集しました。現在進行中の研究は、ゾクチェン「大いなる完成」(ニンマ派とボン教における最上の哲学体系) の独特な心の哲学、諸々の異なる原典、そして統合的な仏教体系へのアプローチを分析することで、その考え方を明らかにしていくことを目的としています。